3)通関手続
 
輸出を出来る状態にあるBARE CARGO(車両等、裸のままの貨物)及びPACKING(梱包)された貨物は、次に通関をしなくてはいけない。
そして海貨業者(海運貨物取扱業者、俗称を乙仲と言う)に通関を委託する事になるのであるが、それを選ぶ選定基準として、輸出しようとする貨物に手慣れた乙仲を選ばなければならない。
大抵どの乙仲でも仕事を取る為に、どの様な貨物でも手慣れているように言うものであるが、しかし、その貨物を慣れない乙仲に通関業務委託した場合に、その貨物に不慣れの為、SHIPMENT(船積み)に間に合わなかったり、よけいな作業をして費用が余分にかかったりするので注意する必要がある。
 
㊟ 輸出及び輸入当事者(会社)が直接通関をする場合は、法律上、海貨業者(海運貨物取扱業者、俗称を乙仲と言う)を使う必要がない。
しかし実務上、保税倉庫や本船がON BERTH(荷役の為の碇泊場所に着く事)した時に、本船まで貨物をDRAY(横持)して、STEVEDORE(船会社が指定した荷役業者)にCARGO(貨物)を引き渡さなければならないので、通常は必要になってくる。
 
乙仲に業務を委託する場合、下記の書類が必要になってくる。
 

  1. SHIPPING INSTRUCTION(船積依頼書)・・・・・・・・・・・・・・ 1通
  2. 通関用INVOICE(送り状)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通
  3. PACKING LIST(梱包明細書)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通

 
特別の場合として、
 

  1. 輸出承認書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通
  2. 証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通
  3. 商品明細書又はカタログ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通
  4. 危険品明細書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1通

 
通関業者は上記の書類と、輸出する貨物が搬入されたのを確認の上、船社が要求する場合はSWORN MEASURERER(公的検量会社)に検量依頼書を提出し、貨物の検量をさせる。
午前中に検量依頼書を提出した場合、その日の午後に検量がなされ、翌日の午後に検量証明書が交付され、一方、午後に検量依頼書を提出した場合、翌日の午前中に検量がなされ、次の翌日の午前に検量証明書が交付されるのが普通である。そして、それと同時に輸出申告書を作成し、税関に提出する
この場合、輸出申告書を提出後、その記載内容が適切であり、税関検査が必要でない貨物は、通常の場合は、提出が午前中の場合はその日の午後に、午後提出の場合はその翌日の午前中には輸出が許可され、通関業者に許可の印を押した上、返還され、通関は終了する。しかし、税関検査が必要な場合は、輸出申告書の提出後、許可されるまで3日を要する事もありうる。
又、土曜日、日曜日を含む祝祭日でも緊急を要する場合は前述したように臨時開庁もある。このように通関が終了する事を通関が切れると言う。
通関業者は通関が切れ、検量証明書が検量業者から交付された後、検量証明書に基づき検量結果をB/Lに反映させて作成し、その港の船社代理店にB/L (BILL OF LADING 船荷証券マスター)、及びMATE’S RECEIPT(MATEとは航海士を指すが、ここでは本船受取書と約すべきであろう)と一対になったS/O (SHIPPING ORDER 船積指図書)を作成し、検量証明書と一緒に提出する。そしてその時にS/O NUMBERを打ってもらい、S/Oを船社代理店から交付してもらう。
一般にS/O NUMBERを即、B/L NUMBERとしている船社が多い。この一連の作業を通常S/Oを入れると言われている。
 
※COMBINED CARGO(積合わせ貨物)の取扱い
一つの契約で、SHIPPERが貨物をSUPPLIERから受取る地域が二カ所、あるいはそれ以上にまたがる場合で、それぞれの地域が極端に離れている場合、通常ならばどちらか一方の港に貨物をDRAY(横持)しなければならず、その費用も嵩んでくるのでそれぞれの最寄りの港で船積したほうが得策の場合が多い。
SHIPPERは貨物を受取る地域に近い全ての港にCALLINGする船舶を見付け出し、COMBINED CARGOである事を条件としてSPACEのBOOKINGをする。同時にそれぞれの港の通関業者にその事を連絡して、それぞれの港で通常の通関をした後、船積みする事になる。
その場合、輸出書類を一本化する必要がある。船積みのLAST PORTをLOADING PORTとしてLAST PORT以外の貨物をHITCHMENT CARGO扱いにする。
LAST PORT以外の乙仲は通常通り貨物の通関、船積み後、船社代理店からLOCAL B/Lを発行してもらい、LAST LOADING PORTの乙仲に発送し、LAST LOADING PORTの乙仲にS/O差し入れ時に一本化したS/Oと一緒に船社代理店に提出してもらう。このような貨物をCOMBINED CARGOと呼び、船社から発行されるB/LをCOMBINED B/Lと言う。