2)貨物の搬入
 
MAKERまたはSUPPLIERから、商品を買って輸出する場合は、MAKERとの間で売買契約をするが、その時の貨物の状態、受渡し場所、責任及び費用の分岐点、日時を明確にしなければならない。
貨物が梱包されていない場合、もしくは梱包が不十分な場合は、その貨物を梱包会社、又は、梱包作業所(メーカーの工場内、海貨業者〔乙仲〕のヤード、或は倉庫の場合も有りうる)に搬入し、梱包の後、当該港のSHIPPERが指定する乙仲のヤード、又は倉庫に搬入しなければならない。SHIPPERはこのコストと人件費及び諸経費と時間を計算して売値を決めなければならない。
又、梱包されている場合でも、売買契約がEX FACTORYなのかEX GO-DOWNなのかMAKER’S FOBなのかFASなのかを明確にしておく必要がある。
A) ここではその貨物に輸出梱包がなされており、且つ、EX GO-DOWN(倉庫渡し)条件の場合について述べる事にする。
その場合、SHIPPERがメーカーに指示しなければならないのは、事前に、輸出貨物のMARKS & NUMBERS(荷印、荷番)を梱包会社に知らせ、それを付けてもらう様に手配し、PACKING LISTを前もって提出させ、MARKS & NUMBERSが確実に付けられているか確認(もし付いていないならば、自社で付けるか、又は海貨業者〔乙仲〕に付けてもらう様に手配をする必要がある)し、送り状をドライバーに持たせた上で、SHIPPERが指定する倉庫(本船が入港を予定しているBERTHDRAYするのに一番便利な倉庫、又はYARD)へ乙仲の営業時間内に搬入させることである。
この場合、本船のETA(本船入港予定日時)の5~7日前があらゆるRISKを考えれば、適当と思われる。またSTORAGE(倉庫料)は通常10日を一期としており、10日を超過した場合はADDITIONAL CHARGE(割増料金)を請求される場合もある。
特に自社の倉庫を持たない専業の通関業者や、たとえ持っていても他社の倉庫を使用せざるを得ない場合は、後でNEGOが難しいので注意を要する。
 
B)SHIPPERがSUPPLIERとFOB契約で貨物を購入する場合、SUPPLIER側のRISKとしてSTORAGEの増加、及び貨物の劣化等が考えられます。SHIPPERが輸出するための適船をすぐに見つけられない場合は乙仲での保管期間が長くなり、貨物がたとえBRAND NEWであっても貨物の劣化は避けられません。このばあいは、SUPPLIERはSTORAGEの期間とそれを超えた場合の割増料金、品質の保証期間等を取り決めておくのが望ましい。
また特殊な場合として現在、物資の輸入に厳しい国では、その数量や金額に対して各輸入業者に輸入枠を課せており、輸入業者がそれ以上に物資を輸入しようとする為に、その価値や数量を少なく見せかける、UNDER VALUEの方法が取られる(勿論、輸入業者はSHIPPERに、いろんな方法を用いてそれに足らない金額相当分を支払う事になる)が、これに対抗して、インドネシア等の国では、品物の価値が偽って申告されていないかを鑑定する為に、輸出国のSHIPPERに対して、公的な機関の検査を半ば強制的に受けさせ、その証明書がなければ輸入国でDISCHARGING PERMISSIONを出さないとか、通関を拒否してBUYERが貨物を引き取れないようにしている場合がある。その為に輸出手続に数週間も要する事もあるので、その公的鑑定業者に、事前に余裕を持って鑑定を依頼しなければならない。